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功过格 明清时期的社会变迁与道德秩序
管理人のおっさんです。
今回は信用スコアと功過格について考えてみます。
中国では信用スコアというのが運用されているようです。
ウィキペディアによると
==ここから==
社会信用システム(しゃかいしんようシステム)とは、中華人民共和国政府が構想する全国的な評価システム開発のイニシアティブ。所得やキャリアなど社会的ステータスに関する政府のデータに基づいて全国民をランキング化し、インターネットや現実での行動に対して「ソーシャルクレジット」という偏差値でスコアリング(採点)することだと報じられている。それは管理社会・監視社会のツールとして機能し、人工知能(AI)によるビッグデータの分析を使用する。加えて中国市場での企業活動も評価することを意味する。
==ここまで==
ということだそうです。
ちょっと分かりにくい。
グーグル検索の生成AIだと
==ここから==
信用スコアとは、個人の信用力を数値化したものです。年齢、性別、職業、購買行動などの個人情報を分析し、AIが数値化します。
信用スコアは、ビジネスでの利用を目的として作られた仕組みです。スコアが高いほど、信用できる人であるとみなされます。
信用スコアは、年収、資産、借入状況、返済履歴などの個人情報に加え、性格、ウェブでの行動履歴、購買履歴、SNSの使用履歴などの情報を加味して作成されます。
信用スコアは、AIスコアリングと呼ばれるサービスで作成されます。AIスコアリングでは、AIを利用して信用スコアを作成します。
==ここまで==
ということだそうです。
管理人の理解では、その人の行動に点数をつけて点数が高ければ優遇されるし点数が低ければ罰を受けるシステムでしょうか。
これ、日本でも導入されるかどうか結構議論されていますけど、じわじわと進行するんでしょう。
こういう制度が導入されれば形式的とは言えその人のモラルが分かるわけです。
自然にいいことが出来る人には良いシステムでしょうけどなんだか息苦しい感じもしますね。
それに古いタイプの日本人は「陰徳を積む」のがカッコいいと思っていますから信用スコアが高いからと行ってその人が本当に人格者なのかと疑ってしまうところはありますが。
それでも。
すくなくとも信用スコアシステムが進めば社会秩序は守られる。
モラルの低い人を封じ込めることは出来るのでしょう。
それでですね。
こういうシステムは人権がどうのこうのとうるさいところではあまり適応されないと思いますが共産党の国家なら実施はしやすい。
それともう一つ、中国の道教ではこれによく似た考え方があります。
それが功過格。
ウィキペディアによると
==ここから==
『功過格』(こうかかく)は多種多様のものが存在するが、最も古いものは金時代のもので、行った善行と悪行の量を数値化して測定できようにした、きわめて通俗的な書物である。
==ここまで==
ということだそうです。
人間の行動に対して点数をつけ、プラスが多ければ願いが叶うというシステム。
今話題の信用スコアと同じコンセプトですよね。
具体的にどんな項目があるのかをネットで拾いました。
功 過 格 表 | |||
功 (善 行) | 過 (悪 行) | ||
但し、報酬を受け取ったものは除外する | 加点数 | 但し、意図的に為したもの以外は除外する | 減点数 |
1人の者の命を救う | +100 | 1人の者を死に至らしめる | -100 |
1人の女性の貞節を守らせる | +100 | 1人の女性の節操を失わせる | -100 |
1つの堕胎を止めさせる | +100 | 1つの堕胎を行わせる | -100 |
1つの家系を絶やさないようにしてやる | +50 | 1つの家系を断つ | -50 |
1人の身寄りのない人を養う | +50 | 1つの婚姻を破談にする | -50 |
1つの無縁仏を供養する | +50 | 1つの死骸を見て見ぬ振りをする | -50 |
1人の浮浪者を助ける | +50 | 1人の者を浮浪者にする | -50 |
1人の人を神仏に帰依させる | +30 | 1人の者の誓いを破らせる | -30 |
1人の非行者を教導する | +30 | 1人の者を中傷誹謗する | -30 |
1人の冤罪者を救う | +30 | 1人のプライバシーを暴いて物事を妨害する | -30 |
無縁仏の為に土地の一部を提供する | +30 | 1人の有徳の者を排斥する | -10 |
1人の能力ある者を推挙する | +10 | 1人の行為の思わしくない者を推薦する | -10 |
迷惑事の1つを取り除く | +10 | 1人の者に節操のない人を近づけさせる | -10 |
人々の為になる書物を1つ流布させる | +10 | 生き物を殺す道具を1つ所持する | -10 |
1人の重病人を快復させる手伝いをする | +10 | 教化する書物を1つ消滅させる | -5 |
1人の者の訴訟を諭して止めさせる | +5 | 公序良俗を乱す文書を1つ作る | -5 |
人々に健康増進の方法を1つ伝える | +5 | 真実を1つ隠してしまう | -5 |
人々に健康増進の書物を1つ流布する | +5 | 1人の傷病人が助けを求めても救済しない | -5 |
1人の軽度の病人を快復させる手伝いをする | +5 | 1人の者に訴訟を勧める | -5 |
人に有益な1つの家畜やペットの命を救う | +5 | 1人の者にあだ名を付けたり噂を流す | -5 |
1つの不法行為を受けても怒らない | +3 | 1人の者の悪口を言って傷付ける | -5 |
1つの誹謗を受けても抗弁しない | +3 | 道路や橋を通れなくする | -5 |
1つの気に入らない言葉でも聞き容れる | +3 | 1つの家畜やペットを殺す | -5 |
1人の打ち懲らしめたいほどの者でも許す | +3 | 1つのアドバイスを聞いて憤る | -3 |
人に無益な1つの家畜やペットの命を救う | +3 | 1つの守るべき順序を乱す | -3 |
1人の善行を褒める | +1 | 酔って1人の者を傷付ける | -3 |
1人の失態や汚点をカバーする | +1 | 1人の打ち懲らしめるべきでない者を責める | -3 |
1つの不仲を丸く収める | +1 | 二枚舌でもって1つの人間関係を不仲にしてしまう | -3 |
人の非行行為を1つ止めさせる | +1 | 地位や身分に不相応の行いを1つ為す | -3 |
1人の者の争いを諭して止めさせる | +1 | 家畜やペット以外の動物を1匹殺す | -3 |
出向いて行って療養の手伝いを1つする | +1 | 1人の業績を無にしてしまう | -1 |
一千の言葉の乱れを正す | +1 | 1人の者に争うように唆す | -1 |
饗宴に招かれても応じないこと1回 | +1 | 1人の者の過失を言い広める | -1 |
1人の飢えを救う | +1 | 人の非行行為を1つ作さしめる | -1 |
旅人を1晩泊める | +1 | 盗みを1つ見ても見ぬ振りをする | -1 |
善道を説いて1人の者を導く | +1 | 承諾無しに人の物を1つ取る | -1 |
物事を為して、それが1人の者を利する | +1 | 1人の者を情報不足につけ込んで騙す | -1 |
人畜の疲労を回復させること1回 | +1 | 約束事を1つ破る | -1 |
死んだ動物を1つ埋める | +1 | 正しい礼儀作法を1つ行わない | -1 |
小さい虫一匹の命をも奪わない | +1 | 1人の者の憂いや驚きを見ても何もしない | -1 |
道路や橋を修理する | +0.01 | 人や家畜の疲労を気遣わないこと1回 | -1 |
河を掃除し水道を治す | +0.01 | 小さい虫を1匹殺す | -1 |
神社や仏殿を修理する | +0.01 | 物を粗末に扱ったり浪費したりする | -0.01 |
忘れ物や落とし物を届けて返す | +0.01 | 人の功績を無にしてしまう | -0.01 |
負債を免除する | +0.01 | 大勢を裏切って自分だけが利益を得る | -0.01 |
人を教導する文書を作って出す | +0.01 | 他人の金銭を恣に使ってしまう | -0.01 |
功徳を作って、浮かばれない魂に献げる | +0.01 | 借りたものを返さない | -0.01 |
困窮している人に施す | +0.01 | 落とし物や忘れ物を私物化する | -0.01 |
倉を建てて活用する | +0.01 | 権限をちらつかせて金品を要求する | -0.01 |
衣食住を事を施す | +0.01 | 人の金品を取ろうと画策する | -0.01 |
内容は現代で通用しないものもありますが今でも一般的な道徳として考えられているものが多いです。
まあ内容というよりは、信用スコアと功過格のシステムが似ているというわけですね。
大きく違うのは信用スコアは当局が管理して外部がその人を評価するというのに対して功過格は自分が自分自身の心に善い行いをしたのか問いただすというところでしょうか。
だれが評価するのかというのは全く違いますけど行いを点数にして評価すると言うところは同じ。
信用スコアはコンピュータが計算するとかまあそういう点は違うんですけど。
何がいいたいかと言うと。
中国や日本の東アジアではこの功過格は結構広まっていて行動を点数にして評価することにあまり抵抗がないのではないか、ということ。
日本でも昔は「お天道様が見ている」などと言って悪いことを戒めてましたし。
とはいえ。
この信用スコア行き過ぎると困っている人がいても見て見ぬふりをするとか人との関わりをやめようとかそういう方向に進むのかも知れません。
大昔、中国が秦の時代、法家の李斯が細かく法律を定めたせいで怖くて道に落ちているものを拾うこともできなくなったように。
そんな世の中になるのは嫌だなと思いますね~
管理人のまとめ
今回は信用スコアと功過格の類似点について考えてみました。
信用スコアも功過格も現世利益を追求する中国には根付きやすい考え方のように思います。
管理人もいいことをすれば願いが叶うなら出来るだけいいことをしようと思いますから人間的といえば人間的でしょうか。
それで社会が安定するならこれもひとつのやり方なんでしょう。
まあ程々にしてほしいとは思いますけど。
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