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アクリルアミドなんていわれても普通の人には馴染みがないんじゃないでしょうか。
自分は実は化学系の人なのでこの名前を聞くと、「ああ、あれか」などと思いますが。
なんか偉そうですかね?
まあ、アクリルアミドのモノマーではなくてアクリルアミドのポリマーであるポリアクリルアミドを扱っていたんですけど。
実は製紙会社なんかではこれをPAM(ポリアクリルアマイド)と呼んでいて、紙力増強剤、つまり紙の強度を高める薬品として使ってたんですよね。
用途は他にも色々あって、水の中の汚れを吸着するということで高分子凝集剤何ていう用途でも使われてましたね。まあ、水溶性のポリマーということで結構重宝されているものなんです。
そんなアクリルアミドですが、なんと食品にも含まれると言うじゃありませんか!
調理過程でできるんだそうですが、分子構造のことが分かる人なら、アミノ酸があるならこんな物質ちょっとくらい出来ても不思議じゃないよなって思うのかもしれませんね、というか自分はそう思ったんですが。
元素的にはCHONなわけですから、たんぱく質が含まれている食品なら入っていても不思議じゃないということです。
実際のところ、わざわざアクリルアミドを添加するってのはないんでしょうし、出来たとしても極微量ですぐに人体にどうこうと言うものじゃないんでしょうけどアクリルアミドは毒劇物になってますし、発がん性の疑いがあるとも言われてますからあんまり食べたいもんじゃないです。
じゃあどうすればアクリルアミドの発生を少なく出来るのか?という調理方法について確認してみます。
[ad#ad]食品中にアクリルアミドを生成させない調理方法!高温にしない?
アクリルアミドは特定のアミノ酸と糖類が高温で反応すると発生するそうです。アミノ酸はもともと入っていますが、特定の糖類については含有量を抑える方法を工夫することができるようです。
そして、高温にしないための工夫、ということですね。
では具体的な調理方法です。
- じゃがいもは冷蔵庫に入れない
- いも類や野菜類は水にさらす
- 食材をこがしすぎない
- 炒めるときはこまめにかき混ぜる
- 水を使った加熱調理をする
ということだそうです。
ではそれぞれの注意点を。
じゃがいもは冷蔵庫に入れない
じゃがいもは冷蔵保存をすると還元糖が増えるため、加熱調理の際にアクリルアミドが発生しやすくなってしまいます。じゃがいもは冷蔵庫ではなく、必ず6℃以上の冷暗所で保存しましょう。
また、じゃがいもの芽には発がん物質が含まれていますので、必ず取ってから調理するようにしてください。
ということだそうです。
いも類や野菜類は水にさらす
加熱調理をする前に、切ったいも類や野菜を水にさらすことで、アクリルアミドに変わりやすいアスパラギンや還元糖が食材から洗い流されるため、調理の際にアクリルアミドができにくくなります。
ということだそうです。
[ad#ad]食材をこがしすぎない
調理のときの加熱温度が高いほど、また加熱時間が長いほど、食材自体の温度が高くなるため、アクリルアミドが多く発生してしまいます。火力は可能な限り弱めにし、食材をこがしすぎないように注意しましょう。
だそうです。
でも焦げが美味しかったりするんですけどね~。
炒めるときはこまめにかき混ぜる
いも類や野菜類、ごはんや麺類を炒めるときは、食材をよくかきまぜながら炒めましょう。よくかき混ぜることによって、食材の一部だけが高温になってこげることもなくなるため、アクリルアミドが発生しにくくなります。
だそうです。
とにかく高温にならないように調理するということですね。
水を使った加熱調理をする
“ゆでる・蒸す・煮る”といった水を使った加熱料理では、食材自体の温度が120℃を超えることがないので、アクリルアミドができにくくなります。
また、炒め料理の場合でも、事前にいも類や野菜類を蒸す、または電子レンジで温めるなどして軽く火を通しておくと、その後の炒める時間を短縮することができるため、アクリルアミドの発生をおさえることができます。
ということだそうです。
120度という温度が反応温度になるんでしょう。これ以下ならアクリルアミドが生成する温度に達しないので大丈夫ということのようです。
水中なら100度以上にはなかなかなりませんから比較的安心ですかね。
いかがでしょうか。
アクリルアミド、工業的には水溶性ポリマーとしてとても重要なものなんですが、食品に入ってくるとは知りませんでした。こういうのってあんまり神経質になるのもどうかとは思うんですけど、なるべく気をつけたほうがいいですよね。
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