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アルカリ熱傷とは?アンモニア水でも事故が起こる

アルカリ熱傷というのがあるそうです。

化学やけどって感じでしょうか。

熱湯がかかってやけどするというのはよくありますし、ずっと冷たいものを触っていると凍傷になるということでこれもやけどの一種のようですが、薬品でも似たようなことが起こるんだそうです。

それで、薬品によるやけどってどんなものがあるのか、知ってることを書いてみます。

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アルカリ熱傷とは?代表的なものは苛性ソーダ?

化学を勉強した自分としてはアルカリといえばまず思い浮かぶのは苛性ソーダ。水酸化ナトリウムとも呼ばれますね。化学式はNaOH。アルカリの代表でしょう。

これは強アルカリですからとても危険です。

もちろん、強酸の硫酸、塩酸、硝酸というのも危険なんですが、人間の皮膚は酸よりアルカリに弱いんですね。

酸はタンパク質を凝固させる働きがあるようですが、タンパク質はアルカリでは加水分解して溶けてしまうという性質があるからだそうです。

化学実験なんかやってると、だんだん危険だということに慣れてしまうんですが、これが良くないんですよね~。

それから、アルカリでよく事故も起こるんですけど、実は昔製紙会社に勤務していたので、どういうところで危険なのかというのはいくらか知っています。

自分が関わった中ではアルカリを使うところ結構あったんですよね、製紙会社って。

そもそも紙の原料となるクラフトパルプという化学パルプを製造する工程は最初が巨大な釜の中でチップを煮るような作業なんですけど、その時に苛性ソーダが使われています。

そのあと、木材チップから取り出したセルロースを漂白する工程でも苛性ソーダは使用されます。

だから、もしも化学パルプが流出したりすると、そのパルプスラリーはだいたい強アルカリだったりします。

それから、古紙パルプもそうですね。最初の紙を溶解する工程では苛性ソーダの中で溶解しますからね。

抄紙工程で苛性ソーダを使うことはあんまりなかったと思いますが、マシンや用具の洗浄なんかは苛性ソーダでやるんですよね。工程内で使用されなくても、定期的にマシン洗浄はやるわけですからこれも結構な危険作業です。

洗浄という意味では、原料を調整するパート(原質と呼んでましたが)ここにはタンクやピットそして配管が沢山ありますからこういうところの汚れを取るためにアルカリは大量に使用されています。

それから、塗工紙の場合塗料を紙に塗工するわけですけど、この塗料が大体アルカリ性に調整されます。

ここでもPHを調整する場合、水酸化ナトリウムやアンモニア水が使われるんですよね。

それから排水の浄化にも使われるそうですがこれは関わらなかったので知らないです。

そして、工場でやってることですからその量は数十トンなどというのは普通の話だし、濃度もだいたいアンモニアなら25%とか、水酸化ナトリウムなら40%とかいうことで、実験室レベルから考えると何倍も高いです。

ちょっと手についたくらいなら大量の水で洗い流せばどうということなないでしょうが、大量のアルカリを浴びたりしたらそれは生死に関わるわけです。

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アルカリの事故 実際に聞いたことがあるのは?

そうですね、自分が製紙会社に在籍していたときに聞いたことがあるアルカリの事故は広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)の事故ですかね。

化学パルプの漂白工程でLBKPが流出して、その現場を見に行った管理職が足を滑らせて、アルカリ熱傷になったという話。

そんなところに慣れない人が見に行くなよって感じではありましたが、それはともかく、まあアルカリってよく滑るんですよね~。

手についた時なんかもそうですが、皮膚が溶けてヌルヌルしてくるんですけど、いくらゴムの長靴はいていたとしても、LBKPスラリーで床が見えないような状態だったらヌルヌルして危ないわけです。

その管理職は結局足を大やけどして2ヶ月くらい出勤されなかったと思います。

死亡事故にならなくてよかった、という感じですかね。

最近は王子製紙でアンモニアをかぶった人が亡くなったそうですが、高濃度のアンモニアって嗅いだ瞬間に気を失うらしいんですよね。

自分はそんな高濃度なアンモニアを大量に見たことはありませんが、だいたいアンモニアですからね、実験室レベルのものでさえフタを開けるのが嫌というくらい臭います。

普通そばに寄れません。

トイレが臭いといってもトイレに入れないわけじゃないし、掃除ぐらいは出来るでしょうけど、タンクに入っている大量の高濃度アンモニアなんてちょっと漏れていただけでも普通には近づけない。

なにか点検をされていたようですが、普通ならよほどの重装備をしてニオイ対策とかやらないとそばに行けないと思うんですけどね。

そしてアンモニアは揮発しますから蒸気を吸ったら内蔵をやられるんでしょうね、きっと。

胃の方にでも行けば胃酸が中和してくれるでしょうけど、肺に入ってしまったらどうしようもない感じがします。洗浄とかも出来ませんし。

それと、もっと怖いのはアルカリって十分洗浄したつもりでも残っていたら皮膚を溶かすんですよね。個人的に一番怖いのは目ですかね。

アルカリが目に入ると概ね涙が浄化してくれますがそれでも残っていたら角膜を溶かしますから、最悪そのまま失明ということもあるんじゃないかなと、推定ですけど。

家庭で使うアルカリ洗剤なんかも気をつけていたほうがいいでしょうね。目に入ったら大量の水で洗い流す、と書かれていると思いますがそれしか対策もないでしょうし。

ゴーグルとかせめてメガネをかけるくらいの対策はしておいたほうがいいかなと。

いかがでしょうか。

自分も実験ではさんざんアルカリ使いました。おかげさまで今のところ元気でやってますけど、いまだにアルカリって怖いよなって思います。

特に工場にいた時はその量の多さが危険だということに麻痺してくるのが怖いんですよね。

あれはとても危険なものなんだと言われているのに、自分だけは大丈夫なんじゃないかとか、昨日も問題なかったんだから今日も大丈夫だろうとかそういうことがいくらもありましたから。

まあ、普通に生活している人にはほとんど関係ないお話ですが、アルカリをなめないほうがいいです。特にアルカリ系の洗剤なんかはヌルヌルしなくなるまで洗うとか気をつけてください。

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