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昔、よく遊んだのが百人一首。
でも、短歌を覚えたりはしませんでした。
遊んだのは、そう、坊主めくり。
子供の頃は姫が出たら喜んで、坊主が出たらがっかりし、蝉丸が出たら最悪、とか、そういう感じで遊んでました。
坊主めくりって考えてみれば雅な遊びで、そのうち絵札の絵だけではなくて、そこに書かれている短歌にも興味を持つようになるんじゃないか、ということで遊んでいたんでしょうけど、全く興味はわかなかったですね。
親の心子知らず、ということなんでしょう。まあ、子供なんてそんなもんですが。
もう、何十年も遊んでませんからルールも覚えていないので、どんなだったか確認してみましょうか。
[ad#ad]坊主めくりのルール
まず、人数は2人以上。4,5人がちょうどいい感じかなと。
やり方は超単純。
- 絵札を裏返して山を作る。山は1つでも、2つ以上作ってもよい。
- 山の回りにメンバーが座る。
- 一番の人から順番に好きな山の一番上から取っていく。
・基本ルール
男性札→そのまま自分の持ち札
姫の札→捨て札を全てもらえる。なければもう一度ひく。
坊主札→自分の手札を全て捨て置き場に置く。
・裏返しにした山札が無くなったら終了。
・最終的に手札が多い人が勝ち!!
ということでルールは単純で運任せのゲームではあります。
しかし、何故かこの単純なゲームが盛り上がります。特に坊主を引いて手札を捨てないといけなくなった時などの反応が面白いんですよね~
そして、最後の最後まで大どんでん返し、があるので気を抜けない。何しろ、どんなに手札を持っていても最後に引いた札が坊主だったら、終わりですから。
[ad#ad]坊主めくりのローカルルール 蝉丸の扱い
ちなみに、坊主めくりにはローカルルールが数多くあるようです。中でも蝉丸の扱いは様々みたいですね。
その中の幾つかを。
- 蝉丸を引いたら、1回休み。
- 蝉丸を引いた人は、どんなに札を集めていても、ビリが確定。
- 蝉丸を引いた人は、みんなの手札がもらえる。
- 蝉丸を引いた人以外の人全員の手札を捨て、山札の横に置く。
ただし最後の1枚が蝉丸だったときは、引いた人の負け。
こんな感じ。
自分が昔やってたときは、蝉丸は普通に坊主の扱いでした。イメージは、坊主のくせに頭巾をかぶってる怪しいやつ、だったと思います。
色んなルールがありますが、変なローカルルール作らなくても、普通に遊んで最後の最後で大どんでん返し、というのが面白いかなと。
坊主めくり!百人一首の絵札の種類と枚数
- 普通の男/54人
- 矢を持った男/5人
- 偉い男/7人
- 普通の姫/17人
- 偉い姫/4人
- 普通の坊主/12人
- 蝉丸/1人
ということだそうです。
この分類で色々とローカルルールと作っているところもあるみたいですね。
なお、百人一首の絵札、製造会社によって微妙に違う場合もあるみたいです。たとえば、任天堂の「百人一首 舞扇」の説明を見ると、
百人のうち女性歌人は二十一人、僧侶は十五人です、と書かれていて、坊主の数が3枚多いです。
蝉丸が坊主になっているのと、入道と書かれている男性が2人、法性寺入道前関白太政大臣(藤原忠通)と入道前太政大臣(西園寺公経)、が坊主になっているみたいですね。
坊主が増えるほど盛り上がるというのを狙ったのかどうかは、分かりませんが。
任天堂だから、もしや、なんて思いましたが。
いかがでしょうか。
百人一首自体は日本の伝統文化ではありますが、坊主めくり、実は結構新しい遊びなんだそうで、庶民に普及したのは明治以降ではないかという説もありました。
だいたい、こんな雅なものを庶民が手にする機会なんてそうそうなかったと思うんですよね。だから、金持ちや文化人は百人一首を持っていたかもしれませんが、文字も読めない女子供がこんなので遊べるようになるのは日本が近代化されてからじゃないかと思います。
江戸時代から遊ばれていたのかもしれませんが、それは本当にごく一部の人の遊びだったのではないのかなと。
最近は、テレビゲームやスマホなんかに押されて、こういう優雅な遊びは流行らなくなりました。子供の数も減っているからなおさらでしょう。
しかし、文字が読めなくても大勢で遊べる単純なゲームというのは貴重じゃないかと思います。
大人が子供に大どんでん返しを食らうというのは楽しいじゃないですか。
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