この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。
今年首位に立つのはスズキなのか?ダイハツなのか?毎年激しい競争を繰り広げている軽自動車のシェア争いが今年も終盤を迎える。
昨年はダイハツが60万8772台とスズキに約4万9千台の差をつけて軽自動車販売台数トップを獲得。対するスズキは、74年から06年まで保持していた「軽ナンバーワン」の称号を一昨年8年ぶりに奪取。
ダイハツは07年から7年連続王座を死守していたが、一昨年にスズキが首位を取り戻したことで、両社のシェア争いはここ数年また激しさを増していた。
今年、スズキは1月に「イグニス」、3月に「バレーノ」と登録車のニューモデルを2車種発売。ダイハツも登録車では4月に「ブーン」をフルモデルチェンジした。
この登録車では今年8月までの累計販売台数は、スズキが6万5052台、ダイハツが3564台。5月の決算会見で鈴木修会長が16年度中に国内登録車販売10万台を目指すと発言し、車種ラインナップを拡充してきたスズキが、登録車販売台数ではダイハツに大きく差をつける。
その一方で、注目の軽自動車の国内販売はどうなのかと言うと、国内全体では昨年4月からの軽自動車増税。今年は三菱の燃費不正問題による影響などで、今年8月まで累計は前年比88.4%と苦戦が続く。
その中で、ダイハツはタントが好調な上、ムーヴやキャストの一部改良を行って、1月から8月までの販売台数は38万9228台、前年比94.7%をキープ。
一方のスズキは新型車の登場はなく8月まで35万1985台、前年比91.5%と、ダイハツに3万5千台以上リードを許してしまっている。
そして、スズキは5月に燃費測定の不正が発覚。その後現在まで、新型車の発売はなく沈黙が続いているが、今年終盤までに動きはあるのか?
対するダイハツは9月に新型車のムーヴキャンパスを発売し、さらなる売れ行きアップを狙うが、まだ秘策はあるのだろうか。
[ad#ad]スズキとダイハツの2016年のこれまでの動き
スズキ
- 1月:コンパクトクロスオーバー「イグニス」発売
- 3月:
・新型小型ハッチバック「バレーノ」発売
・軽商用車「エブリイ」の5AGS車を改良
・ハスラーがJNCAP予防安全性能アセスメントにおいて軽で初めて満点を獲得 - 5月:12車種に燃費試験の違法測定があったことを国交省に報告
- 6月:
・燃費測定の不正問題の責任をとって鈴木修会長が最高経営責任者(CEO)を辞任
・燃費試験の違法測定があった一部車種を国交省が測定し直すことが決定
ダイハツ
- 1月:トヨタがダイハツの完全子会社化を発表
- 4月:
・軽オープンスポーツ「コペン」を一部改良
・コンパクトカー「ブーン」をフルモデルチェンジ - 5月:軽乗用車「ウェイク」を一部改良
- 6月:
・新型軽商用車「ハイゼットキャディー」発売
・軽乗用車「キャスト」を一部改良
・軽乗用車「ムーヴ」を一部改良 - 8月:「スマートアシスト」搭載車両の累計販売100万台達成
- 9月:新型乗用車「ムーヴキャンパス」を発売
2016年1月~8月の軽自動車販売台数
スズキ(台) | ダイハツ(台) | |
1月 | 41,161 | 48,076 |
2月 | 48,235 | 58,677 |
3月 | 65,093 | 72,836 |
4月 | 39,820 | 37,029 |
5月 | 38,095 | 38,358 |
6月 | 43,294 | 49,348 |
7月 | 41,680 | 47,213 |
8月 | 34,607 | 37,691 |
1~8月 | 351,985 | 389,228 |